技術情報
ゴボ(GOBO)
金属やガラスに絵柄をのせた板のことを "ゴボ(GOBO)" と呼びます。
"ゴボ" は演出照明業界で使用される特殊な用語といえます。スポット系の照明器具の中にゴボを装着し、ゴボに描かれた文字や模様を投影します。スライドプロジェクターでいうところのスライドフィルムがゴボに相当します。
一般的に、金属製のゴボを "メタルゴボ" といい、ガラス製のゴボを "ガラスゴボ" と呼びます。
メタルゴボは、金属板上で照明によって映したい絵柄の部分を抜き落とし、その抜き落とされた部分のみ電球の光を通過させ、照射面に絵柄として投影させます(影絵と同じ原理)。 メタルゴボ製作の際の抜き落としにはレーザーエッヂング技術が使用され、近年ではとても細かい絵柄でもメタルゴボとして製作が可能となっています。
ガラスゴボの場合は上述のスライドプロジェクターとほぼ同じ原理となり、透明なガラス板上に絵柄を特殊蒸着させ、その絵柄を照射面に投影します。メタルゴボと大きく異なる点は、色付きの絵柄を製作することが可能な点で、近年では写真をガラスゴボにすることも可能になっています。(使用する色数によって価格が変わります。)
メタルゴボもガラスゴボもスライドフィルムと大きく異なるのは長期間使用できる点で、スライドフィルムが電球の熱や紫外線によって色抜け・変色、変形など劣化してしまうのに対し、ゴボは劣化や色抜け・変色、変形がとてもし難くなっています。これらのゴボはプロジェクションライトやムービングライトで使用され、施設や店舗のロゴ投影やコンサート等での照明演出効果として多くのシチュエーションで使用されています。
ガラスゴボと比べて安価
取り扱いが容易
既製品(既成デザイン)が多い
単色(光源色)でしか投影できない
中落ちしてしまう文字(0や8、AやDなど)やデザインの製作が不可
熱で焼損してしまうため細かいデザインは製作不可
色付きデザインの製作が可能(単色~フルカラーまで)
細かいデザインでも製作が可能
強い衝撃を与えない限り、半永久的に使用することができる
メタルゴボと比べて高価
ガラス製なので取り扱いに注意が必要
既製品(既成デザイン)があまりない